看護師になるには看護大学が有利なのか

看護師になるためには、看護専門学校、看護短期大学、看護専門学校などで看護教育を受ける必要があります。

現時点では、看護師の6割は看護学校を卒業された方ですが、看護大学の数が急増しています。

看護師になるためには看護大学に進学した方が有利なのでしょうか。

 

看護大学が急増している

看護学部や看護学科の新設が続き、25年間で40倍に増えています。

1991年の看護系大学の定員は僅か558人でしたが、現在は21,394人に達しています。

大学数も1991年には看護学部や看護学科を有する大学は11大学でしたが、

現在は246大学にまで増えました。

看護大学に入った方が看護師になってから有利なのか
現在、大学数はおよそ750ですから、3大学に1大学は看護学部や看護学科を有している計算になります。

26年には、  全国で5大学が新設されたが、その内の日本医療大学(北海道)、 敦賀市立看護大学(福井県)、京都看護大学(京都)は看護大学で、大和大学(大阪)には保健医療学部 看護学科が設けられている。

その他、14大学で看護学部あるいは看護学科が新設されました。

 

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看護大学が急増した理由

看護学部が乱立するのは、少子化による大学経営の悪化も関係してるが、政府の制度的な背景が大きい。

1992年には「看護師などの人材確保の促進に関する法律」が制定され、看護師等の養成、処遇の改善、 資質の向上、就業の促進等を図ることになりました。

 

さらに、

文科省も2011年に、大学における看護系人材養成の在り方に関する検討会の
最終報告において「看護系大学の設備充実を一層促進する必要がある」との方針を示したからです。

とのことで、

大学経営者にとっても、看護教育は当面、売り手市場が続くだろうから看護学部や看護学科を設けることは、大学にとっては生徒募集の大きなウリになるのです。

従って、少子化に伴う大学の求人割れなど、大学経営の悪化を背景に、医療とは全く関係のない大学でも看護学科や看護学部の新設が続いているのです。

看護学科(部)を新設する大学には、

  1. 医療系大学が新たに看護学科を新設
  2. 看護系短期大学の4年制化移行
  3. 医療系大学以外での看護学科の新設

特に目立つのが、北海道工業大学のように、北海道科学大学と名前を変更して保健医療学部看護学科を新設したり、足利工業大学が看護学部看護学科を新設するような例で、これまでは工業やビジネス系など医療と関係のない大学が新規に看護師養成学部を新設するのが目を引きます。

しかし、急激な看護師養成課程の増加に伴って、大学教育の充実が図れるかが問題で、急激な看護師養成課程の定員増は、看護師の質の低下という深刻な問題もはらんでいるのです。

今後は、生徒集めのための急ごしらえの看護教育とならないように、教育の質の担保が求められるでしょう。

 


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看護師になるには看護大学が有利か?

看護師になるためには看護師の国家試験に合格する必要があるのですが、国家試験の受験資格を得るのはいくつかの方法があり、最も一般的なのは看護師専門学校で3年間の看護師教育を受けることです。

看護師になるには看護系大学が有利かも知れません

看護教育の各施設毎の定員を比較して見ると、看護専門学校が全体の60%と、大学の28%を大きく上回っています。

看護師になるには看護大学のほうが看護専門学校よりも有利なのか

また、2014年度の看護師国試の合格者に占める大学卒業者の割合は約30%ですが、看護大学の増加に伴って、看護師の国試合格者に占める大卒者の割合は今後も年々増加していくと見られています。

看護大学の卒業者はやや有利か?

医療の高度化に対応するためにも、看護大学で4年間の看護教育を受けることは、医療全体にとってはプラスの面が多いことは事実です。

医師、看護師、薬剤師が一つのチームを作って医療に当たる、「チーム医療」ではより能力の高い看護師が求められます。

海外の研究では、高学歴の看護師が増えると患者の死亡率が低下するとの報告も見られます。

このようなことから、先進医療の進歩に伴って、高学歴の看護師のニーズは益々高まるとみられ、日本看護協会は看護教育の4年制への移行についての要望書を提出しています。

しかしながら、4年制の看護大学と3年制の看護専門学校では授業料が異なることは明白で、誰しもが看護大学に進めるわけではありません。

 

3年制の看護専門学校を出たからと言って大卒よりも能力が劣るわけではありません

勝負は看護の現場でどれだけ有能に働けるかが問題です。

それは、学校を卒業してからの貴女の努力によるのです。

 


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