看護師のシフト勤務と身体の異常

看護師の仕事は過酷です。

特に入院施設のある医療機関では看護は24時間休むことは出来ません。

入院施設のある医療機関での看護師の仕事は、

  • 2交代制
  • 3交代制

のシフト勤務となります。

サラリーマンと違っての昼夜逆転した生活も日常で、健康被害が心配されます。

シフト勤務は看護師の体にどんな影響を与えているのでしょうか?

これからのあなたの健康を維持するためには、

シフト勤務があなたの健康にどんな影響を与えているのか、

知っておいて下さい

 

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看護師のシフト勤務は体に良くない?

入院施設のある医療施設では、看護は24時間休むわけには生きません。

従って、入院施設のある医療機関につとめる看護師の勤務はシフト制といわれる交代制がとられています。

シフト制には一般的に、

  • 2交代制
  • 3交代制

があります。

 

各医療機関によって、2交代か3交代のいずれを取るか異なるのですが、

  • 2交代制を採用 : 30%
  • 3交代制を採用 : 70%

と、3交代制のシフトを取っている医療機関の方が多いようです。

詳しく見る ⇒ 看護師の2交代制と3交代制のどちらが健康に良い?

 
人間は古来から、太陽が出たら起きて、日が沈んだら寝るという生活をくり返してきました。

この生活リズムは現代においても我々の体に、概日リズムサーカディアンリズム)として残っています。

サーカディアンリズムは、睡眠だけでなく、体の各機能がこのリズムに支配されています。

 

したがって、

  • 夜間に働いて昼寝る
  • 寝ずに働く

といった、看護師のシフト勤務は体に良くないといわれています。

 


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看護師のシフト勤務が体に与える影響

夜働いて昼寝る、寝ずに働く、、、といった看護師のシフト勤務は体にどのような影響を与えているのでしょうか?。

こんな疑問を調べた研究があります。

この研究は、イタリアの研究グループが、日勤勤務の看護師と、シフト勤務の看護師の体に対する影響を調べたのです。

Peripheral Skin Temperature and Circadian Biological Clock in Shift Nurses after a Day off.

詳しく見る ⇒ 原著論文

 

この研究では、

  1. シフト勤務をしている看護師 : 23人
  2. 昼間のみ働いている看護師 : 25人

を対象に、

  1. 末梢(四肢)の皮膚温度
  2. 唾液中のコルチゾール
  3. メラトニン
  4. 陰毛毛包細胞のPer2遺伝子

の4項目ですが、

  • コルチゾールは : 副腎から分泌されるストレスホルモンともいわれるホルモン
  • メラトニンは     : 睡眠や生体リズムに関与する松果体から分泌されるホルモン
  • Per2遺伝子は   : 生体リズムを調節する体内時計に関する遺伝子

なのです。

勤務終了後、1日を休日とした後に、24時間にわたってこれら4項目の変化を調べたのです。

 

その結果、

シフト勤務と日勤の看護師の間で変化が見られたのは、

  1. 皮膚温
  2. コルチゾール

で、メラトニンについては両群で差がなかったと報告しています。

 

さらに、

生体リズムを調節する体内時計に関する遺伝子であるPer2遺伝子については、

発現量の最大値に差が認められ、

 シフト勤務の看護師では体内時計の変化が乏しい

という結果が得られたと述べています。

シフト勤務の看護師は昼間に眠気を感じている

皮膚温度の変化については、手首の皮膚温について、

シフト勤務も、昼間勤務も、

午前中に末梢体温が下がり、夜中に上がる傾向がみられたが

昼間勤務の看護師では、

 午前中の皮膚温はシフト勤務の看護師よりより下がった

と報告しています。

 

身体の異常と看護師のシフト勤務との関係

手首の皮膚温が高いということはどのような意味があるのでしょうか?

赤ちゃんや、ペットなどの動物もそうですが、

眠くなると耳や指先が温かくなる

ということを感じたことはありませんか?

 

指先や耳などの抹消の体温が上がると、脳などの中枢の体温が低下し、眠気をもよおすのです。

すなわち、

中枢(脳)と末梢(皮膚)の温度には逆の関係があり、

  • 皮膚の温度が上がると脳の温度は低下する
  • 脳の温度が低下すると眠くなる

という関係にあるのです。

指先や耳が温かくなるということは、眠いというサインなのです。

 

シフト勤務の昼間の皮膚温が高いということは、

シフト勤務の看護師は昼間に眠気を感じている

ということなのです。

シフト勤務の看護師では昼夜のメリハリがない

Per2遺伝子は体のリズムを調節する体内時計に関与している遺伝子です。

昼間勤務の看護師のPer2の発現量は、

午前中に非常に高くなっているのですが、

シフト勤務の看護師では、1日を通してほとんどPer2の発現量に変化が亡いことが分かりました。

 

昼間勤務の看護師では、

午前中には体内時計遺伝子が、体を活動させるように活発に働いているのですが、

シフト勤務の看護師では

昼と夜との日内のリズムが明らかではないと考えられるのです。

 

看護師の身体の異常はシフト勤務のためなのか

すなわち、

シフト勤務の看護師では、体内時計のon/offがハッキリせず、

覚醒と睡眠の体内リズムが消失しているともいえるのです。

 

しかし、

研究グループは、

シフト勤務による悪影響ではなく、

シフト勤務により睡眠の時間帯が変化することへの体の対応であり、覚醒(活動)と睡眠のリズムが変わっても睡眠や覚醒をしやすくするための体の対応による変化だと考察しています。

 

今回の研究結果では、

シフト勤務による体への悪影響は認められませんでした。

しかし、

看護師の夜勤は糖尿病のリスクを高める

看護師の夜勤では心疾患や肺がんのリスクが上がる

という疫学研究結果も報告されており、

シフト制で働く看護師は自分の体調には充分に気を配るべきだと思われます。

 

看護業務には昼夜を問わず24時間体制が必要ですが、

なんといっても自分の健康が第一です。

  • シフト勤務で体の調子が良くない
  • シフト制勤務が体に合わない

と感じたときには、日勤のみでOKの病院もあるのです。

 

  • 体調の面で夜勤が辛い
  • 家庭の事情で夜勤ができない

といってせっかく選んだ看護師の仕事を辞めることを考えずに、

夜勤のない医療施設を探してみて下さい。

 


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