動物看護師の資格と種類
今日は看護師でも動物の看護師の話をしましょう。
実は、私は獣医師で獣医学博士の学位も持っています。
しかし、、、動物の診療の経験はなく、
製薬会社の研究所で新薬開発の仕事に従事してきました。
妻や娘が看護師として働いていることからこのブログを始めたのですが、
ブログの範囲を人間の看護師だけでなく、動物の看護にまで広げて情報を提供しようと思います。
はじめに
動物の看護師は、動物病院などにおいて、獣医師の診療の補助をするのが仕事です。
例えば、
- 体温・脈拍の測定
- 検体の検査
- 手術や治療の補助
などです。
また、入院している動物の看護をするのも動物の看護師の役割になります。
動物の看護師として働くためには特別な資格は必要ではなく、
あなた明日から動物病院で動物看護師として働くことも可能なのですが、
現実的には、
動物の看護に関する専門知識
が必要であることから、
民間の動物看護師の資格を持っていなければ動物病院で雇ってもらうことは不可能なのです。
では、動物の看護師の資格を得るためにはどうすれば良いのでしょうか?
動物の看護師の資格はあるのか?
人間の看護師になるためには、
看護師養成所や看護大学で3~4年の教育を受けて、
厚生労働省の「看護師国家試験」に合格する必要があります。
しかし、
動物の看護師には国家試験のような公的な資格はありませんが、
いくつかの民間の資格があります。
動物の看護師の民間資格
動物の看護師として働くには国家試験のような「公的な資格」はあありません。
したがって、今すぐにでも動物病院で看護師として働くことも可能なのです。
しかし現実的には、
「動物の看護に関する専門知識」が必要であることから、
「民間の動物看護師の資格」を持っていなければ動物病院で雇ってもらうことは不可能です。
民間の動物看護師の資格としては、
- 動物衛生看護士(AHT): 日本で最も歴史が長い
- 動物看護士 : 1年あたりの受験者数が最も多い
- JAHA認定動物看護士(VT) : グレード制(1~3級)で実力を認定する
- 動物看護師 : 日本動物看護学会が2003年より認定を開始
などがあるのです。
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動物看護師統一認定試験
このように動物看護師の民間資格は5つの団体によりバラバラにおこなわれ、
名称も動物看護士や動物看護師が混在していたのですが、
2011年に、動物看護師の知識や技術の水準や資格価値を一定以上に高める目的で、
動物看護師統一認定機構が設立され、
社会の需要の動向に即し、動物看護職の知識・技術の高位平準化の推進のため、
認定動物看護師の資格認定のための全国統一試験及び試験に基づく資格認定の統一実施を担うことによって、
適正な獣医療の提供体制の整備に寄与する
というために、
2012年からバラバラにおこなわれていた認定制度を統一化する働きを始めたのです。
詳しく見る ⇒ 動物看護師統一認定機構
さらに、
統一認定機構では動物看護師の公的資格化を目指していますが、
すべての動物看護師資格が一本化されているわけではなく、
現在でも別の民間団体の認定する資格が存在する状況なのです。
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まとめ
アメリカなどでは動物看護師の資格は国家資格となっており、
動物看護師にも非常に高い専門知識や技術が求められています。
国内で動物の看護師として働くために必ずしも資格は必要ではなく、国家資格や公的な資格もないのが現状です。
そのため、動物看護師の仕事に関連する資格がなくても動物病院などで働くことは可能なのですが、
複数の民間資格があり、
2012年からは動物看護師統一認定機構により「認定動物看護師試験」が実施されています。
さらには、
動物の看護師の資格を国家資格とする動きも本格化しており、
近い将来には動物の看護師になるためには、
- 3年程度の専門教育を受ける
- 国家試験に合格する
ことが必要になりそうです。