看護師や医師の服装は白衣が好ましい
看護師さんのイメージと言えば、白衣の天使でしたが、やや古くなってきました。
日本で看護師さんが白衣を着るようになったのは明治の初めですが、様々な変遷を経て、
白衣からスクラブとパンツスタイルが一般的になってきたようです。
アメリカの研究グループは、医師のスタイルとしてどれが好ましいかとの調査を行ったところ、圧倒的に白衣だったそうです。
患者が医師の知識技量を判断する上で白衣の影響が大きいそうです。
患者が好む医師の服装は白衣
最近は、医者が診療に当たるときの服装はいろいろと変わってきましたが、
患者が好む医師の服装はのイメージは?
という調査を行った研究論文が発表されました。
そして、
医者の服装による患者の認識が、診療結果に影響する可能性があるというのです。
Patient Preference in Dermatologist Attire in the Medical, Surgical, and Wound Care Settings.
Abstract
IMPORTANCE : Patients’ perceptions of their physician can affect subjective and objective outcomes. Physician attire influences patients’ perceptions of their physician and consequently may affect patient outcomes.
この研究を行ったのは、アメリカのマイアミ大学ミラー医学校のグループですが、
皮膚科の患者255人に、
皮膚科医が下記の4つの服装をした写真を見せ、
- スーツ
- 白衣
- 手術衣
- カジュアルな服装
た後に質問をしたのです。
Q: どの服装が好ましいか を聞いたところ、
A: 答えは、
- 白衣 : 73%
- 手術衣 : 19%
- スーツ : 6%
- カジュアルな服装 : 2%
と、圧倒的に白衣が多かったそうです。
研究グループは、
大部分の患者は、皮膚科の医師が専門家らしい服装をしていることに好感を持った、
として、
患者における、医師の知識や技能の判断は服装により影響される可能性がある
と結論しています。
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看護師と言えば白衣の天使のイメージ
看護師、といえば「白衣の天使」という言葉を思い出すほど、看護師さんのイメージは白衣が強いですね。
しかし、
看護師の転職サイトである「ナースではたらこ」によれば、
最近、美容クリニックへ転職する看護師さんが増えているそうです。
その理由の一つとして、
美容クリニックでは、薄いピンクやブルーなどの白衣が多いですが、それに憧れる看護師さんが多いのだそうです。
看護師の制服は白衣
大阪大学医学部病院の、阪大病院看護職員・白衣の変遷によると、日本における白衣の始まりは明治時代だそうです。
明治20年代に、日本赤十字社が病院を作り、看護師の看護帽、看護衣などを制定し、
さらに、
日露戦争では、従軍看護師の制服が制定され、看護衣は純白の白衣と定められたことによって、看護師の制服は白衣と定着したようです。
明治32年から42年頃の写真では、
夏には白衣の下に浴衣、冬には黒地のものを着ていたそうです。
履き物も、草履(ぞうり)です、、、
昭和になって、
長い丈の白衣は不潔だという理由で、丈が床上9寸と決められたのだそうです。
終戦後には、
保健衛生法・環境衛生法が制定され、
清潔な白衣を着用しなくてはならないと義務付けられ、
綿の白ワンピースが看護師の制服として採用され、全国的に普及することになったようです。
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看護師の白衣は機能的に変遷
看護師の白衣は、
- 時代の流れ
- 医学的側面
から数々の変遷を経て機能的に改良されてきたようです。
明治時代の白衣は、お世辞にも機能的とは言い難い白衣ですが、清潔を重視するものに変わり、さらに欧米の影響も受けて昭和初期には現在の白衣にかなり近いものになったようです。
ナースキャップについても、
明治時代のコック帽の様なものから、ベレー帽型へ、
さらに現在でも目にするような髪留め式のナースキャップへと変遷してきましたが、
現在は、多くの医療施設で衛生面を考慮してナースキャップは廃止されました。
看護師の白衣も、スクラブタイプやパンツスタイルに変わってきました。
さらに、
- 白衣恐怖症を避けるため、
- 医師や薬剤師と区別するため、
水色、黄緑色、ピンク色、クリーム色など、色つきの白衣を着用する医療機関も多いようです。