准看護師の77%が看護師の資格取得を希望

 

医療技術の進歩に伴って、看護師はますます高度な専門的知識や技術が要求されるとして、

日本看護協会は准看護師制度を廃止して看護師の一本化を要望しています。

 

しかし、

日本医師会は慢性的な看護師不足の解消の上で准看護師は存続を求め、国民や患者が安心して暮らせる社会を作るために准看護師制度を守るとしていますし、

最短2年間の就学で看護職に就ける准看護師は、多職種からの看護職への転入者の受け皿ともなっているのです。

 

厚生労働省・医政局・看護課の2016年の調査によると、

就労している看護師と准看護師は155万8,340人で、

  • 看護師 :106万7,760人
  • 准看護師:34万7675人

看護職の5人に1人が准看護師であるのが現状なのです。

 

看護師数

 

准看護師は2年間の就学で看護職に就けるのですが、

今年から准看護師から正看護師になる条件が変わり

准看護師として7年間就業すれば看護職になることができるようになったのですが、

さらに5年間に短縮される可能性があります。

 

看護師専用コミュニティサイト・看護roo!を運営する(株)クイック の調査で、

准看護師の77%が看護師の資格取得を希望していることが分かりました。

 

Sponsored Link

 

准看護師の77%が看護師の資格取得を検討

看護師専用コミュニティサイト・看護roo!を運営する(株)クイックは、

全国の准看護師300名を対象に、

准看護師の本音を明らかにする目的で、

インターネット調査をおこないました。

 

その結果、

  • 准看護師を選んだのは働きながら資格取得できるから
  • 准看護師の77%が看護師の資格取得を検討

などが明らかになったと発表しました。

 

詳しく見る ⇒ クイック・プレスリリース

 

「准看護師の本音」アンケート調査の結果

Q : 准看護師になることを選んだ理由は?

との質問では、

  1. 働きながら資格が取得できる : 172人
  2. 資格取得にかかる期間が短い : 81人
  3. 資格取得にかかる費用が安い : 77人

 

准看護師1

という回答が多く、

准看護師を選んだ理由は、

  • 時間
  • お金

ということで、

早く看護職に就きたいと考えている人が多いことがわかりました。

 


Sponsored Link

 

Q: 准看護師として働く内に不満を感じたことがあるか?

 

との質問には、

  • 不満を感じたことがある : 74%
  • 不満を感じたことはない : 26%

と答えており、

4人中3人がなんらかの不満を持っていることが明らかになりました。

 

不満の内容としては、

  1. 給料が安い
  2. 昇進の機会がない
  3. 就職できる場所が限られている

などを挙げており、

 

仕事の内容や仕事量では看護師とほとんど変わらないのに、

准看護師は待遇面で看護師よりも劣っていると感じている准看護師が多いことが分かりました。

 

しかし、26%は「不満を感じたことはない」と答えているのですが、

  1. 困ったことがない
  2. 仕事が楽しい
  3. 准看護師でも看護師と給料が同じ
  4. 看護師と同じ仕事を任せてもらえる

と回答していたということです。

 

  • 看護師は厚生労働省の国家資格
  • 准看護師は都道県の与える資格

との差があり、

 

仕事面でも、

准看護師は医師や看護師の指示にて看護の仕事を行う

とされていますが、

実際は、

患者から見て看護師と准看護師は見分けが付かないと言われるほど同じ仕事をしているのです。

 

厚生労働省による「看護職員の現状と推移」によると、

 

看護師と准看護師の主な就業場所は、

  • 看護師  : 病院
  • 准看護師 : 診療所、介護施設

准看護師3

 

との差があり、

就労する場所により「不満」にも差があるのかもしれません。

 


Sponsored Link

 

 

准看護師の77%が看護師の資格取得を検討中

さて最も気になる質問です。

 

Q:看護師の資格取得を考えているか

という質問には、

 

  • 看護師になるための教育課程を受けている : 45%
  • 看護師の資格取得を考えている : 32%

と、准看護師の77%が看護師の資格取得を考え、

実際に44%の准看護師が看護師の資格取得を実行中なのです。

 

准看護師2

 

看護師の資格を取得したい理由は、

  1. スキルアップ
  2. キャリアップ
  3. 給料のアップ

などが挙げられていましたが、

訪問看護や急性期看護に携わりたいから

という具体的な目標を持っている准看護師もいたそうです。

 

看護師の資格を取得することは考えていない答えた人は23%でしたが、

  1. 年齢的な問題
  2. 経済的な余裕がない
  3. 子育てで忙しい

などの理由が多かったそうです。

 

 

いかがでしょうか?

  • 看護職に早く就ける
  • 授業料が安い

など、なりやすさから准看護師を選んだ人が多いのですが、

  • 待遇面の改善
  • 看護職のスキルアップ

などから看護師の資格取得を目指す准看護師が多いようですし、

 

しかし、

准看護師と正看護師の違いと利点にも書きましたが、准看護師のメリットとデメリットがあるのも事実なのです。

 

准看護師から看護師になるには、

今春から准看護師から正看護師になる条件が変わり

准看護師として7年目から看護職の資格取得ができるようになりましたし、

さらに5年間に短縮することも検討されています。

 

さらに、

放送大学で准看護師が看護師になる方法

などもあるのです。

 

いろいろな都合で准看護師になったとしても、

看護師を目指す方法はあるので、現状に満足できなければ看護師の資格取得に挑戦してください。

 

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ