看護師の転職は訪問看護師がおすすめ
看護師では転職や離職が非常に多く、
- 看護師の39%は転職を考えている
- 看護師の4人に3人は辞めたいと考えている
といわれています。
厚生労働省の調査では、
看護師が現在の職場に継続して勤務している理由としては、
- 勤務形態が希望通りである
- 通勤の利便性が良い
- 雇用形態が希望通りである
- 同僚との関係が良い
- 時間外労働が少ない
と言う理由だったそうです。
ですから、転職先としてはこれらの条件を満たす職場が良いわけです。
そんなことから、最近は美容外科に転職する看護師が多いのだそうですが、
今回あなたにお勧めの転職先は訪問看護師なのです。
- 日勤のみで働きやすい!
- 給料水準が高い!
として訪問看護師が注目を浴びているのですが、
将来は訪問看護ステーションの経営も夢ではないのです。
訪問看護師が不足している
訪問看護師とは、訪問看護をおこなう看護師のことです。
訪問看護というのはご存じでしょうが、
自宅で病気を療養中の患者に、看護師やケアスタッフなどが訪問して療養や診療の補助を行なうサービスです。
訪問看護師は、訪問看護指示書などの主治医の指示や介護事業者など連携し、患者の自宅で看護業務をおこなうのです。
介護保険制度が2000年に開始されたことに伴って利用者が増え、
最近では、
- 中重度者や医療必要度が高い患者の自宅療養
- 末期がん患者のの在宅での看取看護
なども推進されていることから、
急速に訪問看護の患者数が増えており、
厚生労働省の調査では、
平成26年度の訪問看護を利用している患者数は40万人に達しているのです。
今後は高齢化の影響や、病院の在院日数の短縮などによって訪問看護の需要は益々増加することが見込まれているのです。
訪問看護師は不足
週刊ダイアモンド社がおこなった「訪問看護師の需要シュミレーション」によれば、
団塊の世代が75歳以上に達する2025年に必要な訪問看護師の数は、
- 在宅死亡率25%では : 8万2,361人
(在宅医療推進会議の目標値) - 在宅死亡率30%では : 16万7,325人
(オランダの現状)
ということなのですが、
平成24年度では、
訪問看護師数は3万3,649人に過ぎず、
訪問看護師は総看護師数の2%しかいないのです。
オランダ並みに在宅で最期を迎える人が30%に達するとすれば、
訪問看護師は10万人も不足するのです。
訪問看護師は看護師にも魅力
富裕層の中には、
交代制による24時間の訪問看護を依頼し、年間に5,000万円を超す看護費用を支払っている人もいるそうなのですが、
訪問看護師は看護師にとっても魅力的な仕事なのです。
病棟看護師では、残業や夜勤は避けれないのですが、
訪問看護では1回の訪問時間が、
30分、60分、90分などと予め決まっており、
週3回、週4回などと出勤日も自由になるため、
子育中の看護師や自宅で介護しなければならない家族を抱えている看護師には非常に働きやすいのです。
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訪問看護師になるには
看護師の仕事は好きだが、
- 夜勤がツライ
- 同僚との人間関係が煩わしい
というような悩みを持っている看護師には訪問看護師は魅力的な職場と言えます。
訪問看護師になるには、看護師の資格を持って働いているあなたであればなにも問題はありません。
訪問看護師の仕事内容は、
在宅の患者にかかりつけの医者が出した指示書に従って看護業務をおこない、身体のケアをすれば良いのですから、看護師として働いているあなたにとってはなにも難しいことはないのです。
具体的には、
患者について、
- 体温、脈拍、血圧などの測定
- 健康状態の観察
- 身体の清潔保持
- 医療器具の管理
- 緩和、呼吸ケア
家族の支援として、
- 介護や薬の説明
- 床ずれ予防の指導
など病棟に勤務していた看護師さんにとっては楽な仕事と言えるかもしれません。
訪問看護師として働くには、
身近に「訪問看護ステーション」を登録すれば良いのですが、
「ハロワーク」などでも訪問看護師を募集しています。
一番確実で安心なのは「ナースではたらこ」のような、看護師の求人サポートを利用することです。
訪問看護師の1日の仕事は、
所属する看護ステーションなどで簡単な打ち合わせをしたあと、
1つの家で30分~60分ほど滞在して看護をおこない、
1日に3~5軒ほどの患者の家を訪問して看護をおこなうのです。
訪問看護師の認定でスキルアップ
訪問看護師としてさらにスキルアップを図りたいのであれば、
日本看護協会から訪問看として認定を受ることができます。
日本看護協会から訪問看護師の認定を受けるには、
- 看護師、保健師、助産師のいずれかの免許を持っていること
が必須で、
- 看護師としての勤務経験が5年以上ある
- 勤務経験5年の内訪問看護師として3年以上訪問看護に従事している
ことが必要です。
そしてさらに、
- 日本看護協会が認定した教育機関で教育課程(6ヵ月以上、600時間以上)を修了する
ことも条件ですが、
本格的に訪問看護師として働くというのであれば将来的に挑戦してみてはいかがでしょうか?
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あなたも訪問看護ステーションを開設できる
訪問看護師の勤務先は、
- 訪問看護ステーション
が最く、その他には老人介護施設などもあります。
訪問看護ステーションは、
訪問看護専門の事業所のことで、
平成 26 年 2 月現在では 6,992事業所があり、年々増加傾向をたどっています。
訪問看護ステーションは、健康保険法の基準に基づき都道府県から指定を受けるて認可されるのですが、
人員基準などを満たせば、
あなたも訪問看護ステーションの経営者になることができるのです。
詳しいことは明日にでもまたご説明しますが、
都道府県知事から「指定居宅サービス事業者」の指定を受けるには、
人員基準
- 管理者 : 1名(看護職員との兼務可)
- 看護師、准看護師、保健師 : 常勤換算で 2.5 人以上( 1 人は常勤)
を満たせば良いのです。
管理者は看護職員との兼務ができますし、
看護職員は常勤換算で 2.5 人以上ですから、あなたの他に常勤で1.5人いれば人員基準を満たすことができます。
訪問介護ステーションは平成 26 年 で約7、000件あるのですが、
- 看護職員数 2.5 ~ 3 人未満 : 18.1%、
- 看護職員数 3 ~5 人未満 : 48.2%
と、3分の2は小規模な事業所が占めているのです。
訪問看護師は、
- 自宅の近くで働ける
- 勤務時間は定時
- 夜勤はない
- パートでもOK
- 給料が良い
- 人間関係が煩わしくない
ということで人気なのですが、
- スキルアップで認定・訪問看護師
にも挑戦できますし、
- 将来は訪問介護ステーションの経営
も実現可能なのです。